貴族のような既得権益

 例えば小泉がやった派遣法改正。

意図としては”人材の流動性を高める”だったんだろうが、実際は就職難民が派遣に落とし込められて

・雇用の流動性確保 ← 正社員の解雇規制は変わらないので非正規が非正規し続けるだけ
・優秀な人材は取り合いになって高給になる ← 企業は安く使うことしか考えていない
・人材育成 ← 派遣先は派遣をいちいち教育しない。派遣も派遣料が変わらないから努力しない
・ブラック企業撲滅 ← 相変わらずブラック企業にしがみつく社員
ってオチか。

たぶん解雇規制とかの”正社員の既得権益”もメスを入れないといけなかったのだが、反対が多すぎてそれが出来なかった。
その結果、”バブル世代は年功序列でぬくぬくと”、”氷河期世代は非正規でほそぼそと”に二極化した。

で、既得権益を持っている側はそれを既得権益だと思わず自己肯定。

バブルでうはうはしていた年寄りがウクライナ紛争で小麦価格が高騰しているのを政府のせいにしていたり、有効求人倍率1.5の世代が0.5の世代に対して”自己責任”と言っているのを見ると、日本人って”自分の成功は自分の努力の結果”・”自分の失敗は回り(上司・政治・社会)のせい”って発想している人が多すぎじゃね?とつくづく思う。