買い手市場だった氷河期世代の被害者は新卒だったが、今度は・・・

色々な企業が新卒初任給を増やすんだとか。
・・・いやいや、大丈夫か?

今の就活が完全な売り手市場で人材の奪い合いが激化しているってのは分かる。
で、金の釣るのも分かる。

が、問題点が2つ。

1つは、現職にも相応の昇給があるのなら問題ないが、初任給だけ上げたらここ数年の新人より給料が良くなっちゃう逆転現象が発生するけど、その辺納得してもらってるの? ”そういう時代だから”ってだけで自分より給料貰っている後輩に優しくできる出来た先輩だけじゃないよね?

もう1つは、日本の社会規範として減給ってそうそう出来ないけど初任給上げちゃって大丈夫? 下げれないよ? それこそ50年くらいその初任給に年功序列を加味した分を払い続けることになるけど大丈夫? ”今年は売り手市場だから”って、それは別に会社の業績とは関係ないよね? 人件費増やして大丈夫? 人件費をペイ出来る業務あるの? ”能力が高い”ってわけじゃないよ?

色々言われているが未だにガチガチの解雇規制で終身雇用前提の日本企業が単年の経気動向で採用方針をフラフラさせるのが不思議で仕方ないが、10年20年後にヤバい事態になるんじゃないかと不安で仕方ない。
例えば10年後にリーマンショック並みの不景気が来たとして、従来であれば50代がリストラの対象になっていたが、給料の割に経験・実績が少ない30代(今年の新入社員)が「若いのなら転職も容易だろ」とリストラ対象になったりする可能性もあるわけで、個人的にはこういうその場しのぎで場当たり的な対応って将来的にはロクでもないことになるんじゃないかと危惧する。